外国人を雇ったとき・辞めたときの「外国人雇用状況の届出」|期限と届出の方法を徹底解説

外国人雇用状況の届出 人事労務管理・労働法

外国人材を雇う、または雇う予定の岐阜県の中小企業・建設業者の担当者向けに、「外国人雇用状況の届出」を解説します。雇い入れたときと離職したときに、ハローワークへ届け出る制度です。届出の対象、期限、方法、届け出なかった場合の罰則を整理します。

外国人雇用状況の届出とは

外国人を雇い入れたときと、離職したときは、その都度、氏名や在留資格などをハローワーク(公共職業安定所)に届け出る義務があります。これを「外国人雇用状況の届出」といいます。

事業主は、外国人の氏名、在留資格などを確認したうえで届け出ます。

対象外となるのは、次の人です。

  • 特別永住者
  • 在留資格が「外交」または「公用」の人

在留カードで確認すること

届出にあたっては、在留カードやパスポートで内容を確認します。確認した内容は届出に使いますが、在留カードなどの写しの提出は求められていません。

在留カードの確認では、特に次の点を見ます。

  1. 在留資格(その仕事に就ける資格か)
  2. 在留期間(期限が切れていないか)
  3. 就労制限の有無(資格外活動の許可を受けているか)
  4. 氏名、生年月日、国籍・地域

細かい届出項目は、厚生労働省の案内で最新の内容を確認してください。

雇用保険に入るかどうかで届出方法が変わる

届出の方法は、その人が雇用保険の被保険者かどうかで異なります。

雇用保険の被保険者の場合

雇用保険の資格取得届・資格喪失届の手続きとあわせて、外国人の情報を届け出ます。別に様式を作る必要はありません。期限は、それぞれの雇用保険の手続きの期限に従います。

被保険者でない場合

「外国人雇用状況届出書(様式第3号)」を、雇い入れ・離職の両方について提出します。期限は、雇い入れ・離職のどちらも、翌月末日です。たとえば、10月に雇い入れたときは、11月末日までに届け出ます。

届出は、ハローワークの窓口のほか、インターネットの「外国人雇用状況届出システム」からもできます。なお、様式第3号は、令和9年4月1日から改訂版が適用されると案内されています。

区分使う届出期限
雇用保険の被保険者雇用保険の資格取得届・喪失届雇用保険の手続きの期限による
被保険者でない人外国人雇用状況届出書(様式第3号)雇い入れ・離職の翌月末日

届け出ないとどうなるか

届出をしない場合や、虚偽の届出をした場合は、30万円以下の罰金の対象となります。手続きの漏れがないよう、雇い入れ時のチェック表に「外国人の届出」を入れておくと安心です。

建設業の現場で気をつけたいこと

建設現場では、人の入れ替わりが多く、短期間で離職する人もいます。離職のときの届出が漏れやすいため、退職の連絡を受けたら、届出の期限を確認する習慣をつけましょう。

在留資格によっては、従事できる仕事の範囲が決まっています。採用前に、その人の在留資格で今回の仕事に就けるかを確認することが大切です。判断が難しいときは、出入国在留管理庁や専門家に確認しましょう。

手続きの流れ(雇い入れの場合)

岐阜県内の建設会社が、外国人の技能者を雇い入れる場面を例に、手順を整理します。

  1. 採用前に、在留カードで在留資格と在留期間を確認する
  2. 雇用保険に入る人か、入らない人かを決める
  3. 入る人は、雇用保険の資格取得届に外国人の情報を記載して提出する
  4. 入らない人は、様式第3号を翌月末日までに提出する
  5. 離職したときも、同じ区分に沿って届け出る

実務のチェックリスト

  • 在留カードの表面(在留資格、在留期間)を、採用時に確認したか
  • 離職の連絡を受けたら、届出の期限を確認したか
  • 届出の控えを、社内で保管しているか
  • 外国人の届出を、雇い入れ時のチェック表に入れているか

建設業で気をつけたい場面

建設会社では、現場ごとに人が入れ替わり、短期間で退職する人もいます。離職のときの届出は漏れやすいため、退職の連絡を受けた日に、期限を確認する担当者を決めておきましょう。外国人を雇い入れた月は、翌月末日までの期限がある点も、社内で共有しておくと安心です。

担当者が替わっても漏れないよう、届出の手順を簡単なメモにしておくと便利です。

よくある質問

Q1. 在留カードのコピーは提出が必要ですか。

在留カードなどの写しの提出は求められていません。確認した内容を届出に記載します。

Q2. 特別永住者を雇った場合も届出が必要ですか。

特別永住者は、届出の対象外です。在留資格が「外交」または「公用」の人も対象外です。

Q3. 届出の方法は窓口だけですか。

ハローワークの窓口のほか、インターネットの「外国人雇用状況届出システム」からも届け出られます。

まとめ

  • 外国人を雇い入れたときと離職したときは、その都度、ハローワークへ届け出ます。
  • 特別永住者と、在留資格「外交」「公用」の人は対象外です。
  • 雇用保険の被保険者は、資格取得届・喪失届とあわせて届け出ます。
  • 被保険者でない人は様式第3号で、翌月末日までに届け出ます。
  • 届出を怠ると、30万円以下の罰金の対象となります。

判断に迷うときは、社会保険労務士などの専門家や、岐阜労働局・ハローワークなどの窓口に相談しましょう。

※本記事は令和8年10月26日時点の情報です。最新の取扱いは、厚生労働省・岐阜労働局の案内でご確認ください。

参考

  • 厚生労働省「外国人雇用対策」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin-koyou/
  • 神奈川労働局「外国人雇用状況の届出」 https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/gaikokujin_koyou_taisaku/koyoujoukyou_2510.html

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